中古車販売業大手のビッグモーターが話題になっていますね。
自動車保険の保険金請求で不正行為をしていたことが発覚し、
損害保険会社に事故車両の修理代を水増し請求していたことが明らかとなりました。
今回は、具体的にどのような事例があったのかを紹介したいと思います!
ビッグモーターとはどんな会社?
まずはざっくりとビッグモーターがどんな会社かをまとめていきます。
■正式名称:株式会社ビッグモーター
■本社:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 20F
■業務内容:国産車、外国車の中古車・新車販売及び車両買取業務等
■設立:昭和53年
■従業員数:6,000名
「クルマを売るならビッグモーター♪」のフレーズでおなじみの会社なので
あえて紹介するまでもないかもしれませんが、
日本の中古車販売業者としては最大手のビッグモーターなので一度は
テレビCMを見たことがある方がほとんどだと思います。
実はテレビCM以上に力を入れているのがラジオCMで
ラジオをよく聞く方は、次のようなおなじみのセリフを聞いているかもしれませんね笑
従業員6000人以上!今、売れすぎてクルマが足りません!
あなたの愛車をお売りください!
以前からとにかく規模の大きさをアピールする感じのCMが多かった印象です。
※ちなみに社長はこの方だそうです↓
※2023年8月現在、兼重宏行氏は社長を辞任しています。
ビッグモーターの不祥事とは?
ではそんなビッグモーターで今回明らかになった不祥事とはどのようなものなのかを見てみましょう。
ビッグモーター、外部調査委員会による報告書の内容も「隠ぺい工作」 工具でクルマを傷つけるなど多くの悪質行為が発覚
Yahooニュースより引用
ビッグモーター(兼重宏行社長、東京都港区)の自動車保険の不正請求問題で、
同社が工具で車をわざと傷つけるなどして修理費を上乗せする悪質な行為をしていたことが分かった。
「工場長などの指示があった」との証言が多かった。
外部の弁護士らによる特別調査委員会の調査報告書に書かれていた。
同社が最初に損保各社に提出した報告書は抜粋版で、これらの行為や証言は省かれていた。
損保大手が同社に原本を出すよう強く求め、再提出された原本に記載されていた。
ビッグモーターの不正請求が組織ぐるみで、調査報告でも隠ぺい工作をしていた疑いが強まった
内容をざっくりまとめると、
車をわざと傷つけるなどの不正行為があったのは以前からで、
このたび、調査報告書でも不正を隠蔽しようとした(疑いが強い)ということでしょうね。
商売道具である車を傷つけてたというのはかなりヤバいですね・・・
ビッグモーター不祥事に関する世間の声
そんなビッグモーターの不祥事について世間ではどのような反応なのか見ていきたいと思います。
業界最大手の不祥事ということで世間の関心は高いようですね。
また中古車販売業という、一般消費者の生活と関連度が高い業態でもあるため
ビッグモーターに愛車を修理に出したことがある
ビッグモーターで車を買ったことがある
という人が特に関心をもって
このニュースに注目しているものと思われます。
ちなみに私も買取査定に行ったことがあります!
ビッグモーターの保険不正請求のための手口がヤバすぎた!?
実はビッグモーターの保険金不正請求のニュースが報じられるキッカケとなったのは
2021年秋頃にビッグモーター社員から損害保険の業界団体に内部通報があったことがキッカケでした。
上長の指示で過剰な自動車の修理をし、その費用を保険会社に請求している
という内容の通報があったそう。
これにより2022年2月以降、ビッグモーターと取引のある
・損害保険ジャパン
・東京海上日動火災保険
・三井住友海上火災保険
の3社が調査を実施しました。
その結果、全国に33ある整備工場のうち、25の工場で水増し請求が疑われる案件が見つかったといいます。
損傷のないパネル部分に板金塗装、中古部品を新品と称して付け替えなど
酷すぎる不正の数々が浮き彫りになりました。
内部通報を受けて、ビッグモーターと取引のある損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社は2022年2月以降、修理費の請求書類を各社それぞれ数百件抽出してサンプル調査を実施。すると、全国に33ある整備工場のうち25の工場で、水増し請求が疑われる案件が合計80件超見つかったという。
東洋経済オンライン(2022.8.29)より引用
そしてこのたび2023年7月時点の報道によると、
全国33箇所の整備工場のうち33箇所すべてで保険金の水増し請求の疑いが強まったとのこと。
すべての工場でそのような水増し請求(不正請求)を行っていたとなると、
これは会社全体でそういった指示が出ていたと考えて間違いないでしょうね。
ちなみに保険金の水増し請求のために行われた手口を列挙していくと・・・
ビッグモーター保険不正請求の手口①:整備士がタイヤに穴を開ける
こちらは2023年4月にニュースで取り上げられ話題となりましたが、
なんとビッグモーターに勤務する工場長が
『自然なパンクに見えるようなタイヤ穴開け方法』
をマニュアルとして伝授するための動画が出回りました。
保険会社を欺くためのマニュアルだったのかどうかは不明ですが、
かなりショッキングな動画ですよね。
ビッグモーター保険不正請求の手口②:安価なタイヤを取り付け、高級タイヤ代請求
こちらも有名な話になりつつありますが、安いタイヤを取り付けておいて
高級タイヤの代金を保険会社に請求していたというニュース。
しかし伝票と、実際のタイヤを見て顧客からこれまで声が上がらなかったのが不思議な気もするのですが・・・。
このあたり、真相がもっと明らかになって欲しいと思っています。
ビッグモーター保険不正請求の手口③:オイル交換のオイルは少量しか入れない
整備士のグループラインには「オイル交換したていで大丈夫」などという
信じられない言葉が書き込まれています。
整備不良の車が公道をたくさん走っていたと思うと恐ろしいですね。。
これはさすがにお客さんをバカにしてますよね
ビッグモーター保険不正請求の手口④:ゴルフクラブで車体に傷をつける
これもにわかには信じがたい話ですが、
なんと整備工場ではゴルフのドライバーで車体を傷つけていたということ。
日常的に行われていとなると、
若手の従業員なんかがキャッキャ言いながら車体を傷つけていた、
なんて言う怖い状況も邪推してしまいますよね・・・。
ビッグモーター保険不正請求の手口⑤:ゴルフボールを靴下に入れて車を叩く
④と関連してゴルフつながりですが、
なんとゴルフボールを靴下に入れて車体を叩いて凹ませるということも常態化していたようなので驚きです。
関係者によると、追加報告のなかで、ドライバーで車体に傷をつけたり、ゴルフボールを靴下に入れて振り回して車をたたくなど、悪質な行為があったと指摘されているという。 「ビッグモーター」は5日にホームページで、「真摯に対応してまいります」とコメントしている。
Yahooニュースより引用
こういったことが日常的に全国のビッグモーターの工場で行われていたと思うと
呆れるというか、腹立たしいというか、複雑な感情になりますよね。
ビッグモーターのその他のトラブルもヤバすぎた!?
今回のニュースによりネット上には
『ビッグモーターとの間で起こった様々な過去のトラブル』
を書き込む投稿が増えているようです。
すべてが100%本当の情報かは分かりませんが、
火のないところに煙は立たぬとも言いますので参考情報としてご覧いただければと思います。
↑この書き込みは、ヤフーコメントに書かれるなり最も注目されていたものです。
買取金額を決めたあとで、
よく見たら凹みがあったので金額下げます
というのは、大手中古車販売業としてありえないレベルの話ですよね。
ビッグモーターと顧客との間での契約になるので、
本当はもっと細かいやりとりがあったのかもしれませんが、
現在のような局面では注目されるのは当然と言えますね。
そしてその他にも・・・
保険金不正請求だけでなく、かなり多くのトラブルがあったようですね。
(※これらの書き込みの、真偽のほどはわかりません!)
ビッグモーターの年間売上規模は6000~7000億円と言われているので、
取引した顧客数が相当数いるため、しばらく風当たりが強い状況が続きそうですね・・・。
まとめ
今回は、現在注目されているビッグモーターの保険不正請求の手口について見てきました。
今後もっと多くの不正な手口が明らかになるかもしれませんね。
また会社そのものに以前から多くのクレームが寄せられていたようで、
これを機に組織の改善・改革が一気に進んで欲しいと個人的には思っています。
こういった組織体制の裏には、
本部からの無理なノルマが課せられていた
ということが原因の1つとして挙げられていますが、
現場で働く人たちの辛さやノルマを達成しなければならないという
プレッシャーには若干同情の余地はあるのかもしれません。
ただ、だからといって組織の中で行われていた保険金不正請求は
社会的に絶対に許されないことなので
今回の損保各社による調査が進んで、抜本的な組織改革が進むことを切に願っています。